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本と映画と政治の批評
by thessalonike5


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NHKスペシャル『決戦前夜』 - 「民主党は財源を示していない」
NHKスペシャル『決戦前夜』 - 「民主党は財源を示していない」_b0090336_11523351.jpg本日(9/29)午前、皇居で新しく国交大臣に就任する金子一義の認証式が行われた。新大臣の任期は5日か。前立腺癌の術後治療中のお体で、ご無理をされて公務をしている天皇陛下がお気の毒でならない。自民党政権はあまりに天皇陛下を軽んじ侮辱している。ドタバタ騒動で急拵えの福田改造内閣の認証式があったのが8月2日、それから2か月に満たない9月24日の深夜(午後10時過ぎ)に麻生新内閣の認証式、そして認証した国交大臣がわずか4日で辞任に及んで新大臣の認証式。どれほど日本が国民主権の国で、国民代表による議院内閣制の国だと言っても、これはあまりに天皇陛下の存在をバカにした政治ではないか。今回の暴言辞任騒動を見て素朴に思うのは、中山成彬が国民生活のことなど何も考えてなくて、国交大臣にも別になりたくてなったわけではなくて、だから暴言の一つも吐いて世間を騒がせてさっさと辞めてやろうと最初から考えていて、議員発言ではテレビにも取り上げられないから、大臣発言で日教組批判の持論をカメラの前で公言したということだ。



NHKスペシャル『決戦前夜』 - 「民主党は財源を示していない」_b0090336_1151032.jpg国民の生活などには寸毫も関心がなく、ただ自分の狭猥な右翼イデオロギーに奉仕し挺身することだけにしか政治の興味と情熱のないこの男を、宮崎県民はなぜ自分たちの代表として選んで一票を入れているのだろう。宮崎1区の住民の政治的理想とは、日教組をぶっ壊して戦後教育を解体することなのだろうか。宮崎1区は住民の半数が右翼結社の構成員なのか。渋谷駅前の路上に黒い大型トラックを停めて、歩行者に迷惑な騒音を鳴り響かせている街宣右翼と全く同じ人間が、国家の教育を指導する文科大臣を二度もやったり、派閥ゴリ押しで国交大臣ポストに座る日本の政治の奇観に嘆息せざるを得ない。昨夜のNHKスペシャルでは、解散前の政治特番が組まれ、その中で自民党の政治家が「結党以来の危機」を何度も強調していたが、本当に結党以来の危機なのか。「結党以来の危機」に瀕している政党の閣僚の、あのような身勝手で非常識で無責任な暴言と辞任の顛末を見せられて、自民党の言う「結党以来の危機」を感得し信用できる国民がどこにいるのだろうか。言葉と現実の乖離が甚だしい。

NHKスペシャル『決戦前夜』 - 「民主党は財源を示していない」_b0090336_1151552.jpgおそろしく反動的な封建貴族のような議員が、国家権力を牛耳って国民を支配し、支配されている国民は、主権者でありながら、民主主義とは真っ向から対立する彼ら保守政治家の思想と行動に無頓着で、反動政治の横暴の極致がまかりとおるのを何も苦痛に感じていない。宮崎1区の住民が中山成彬のような政治家を代表に選んでいることこそ、まさに戦後教育の問題であり、民主主義を教える社会科教育の不十分と不徹底の証明と言えるだろう。宮崎市は中学3年の公民の授業時間を2倍にすべきだ。さて、解散と選挙が刻一刻と近づいている。投票まであと1か月となった。1日1日の時間が貴重であり、その日がどのような政治報道で埋められ、国民の意識や関心が変化するかで、最後の投票の帰趨が分かれる。特にこの一週間、政党がマニフェストでどう動き、マスコミが争点と支持率をどう報道し解説するかが重要で、本当に一瞬一瞬が真剣勝負の時間となる。今週末の政治番組は、各党のマニフェストが大きくボードで並び、麻生首相が解散時(10/3と予想)に国民に問うた「争点」が検証され、その正当性が論議されているだろう。

NHKスペシャル『決戦前夜』 - 「民主党は財源を示していない」_b0090336_11581372.jpg昨夜のNHKスペシャル『決戦前夜』は、ナレーションが伊藤敏恵であった以外は特に中身はなく、大本営が自民党本位に整理した総選挙の事前説明だったが、見ながら率直に思ったことは、小沢一郎がよく地方を回って奮闘していることだった。地方を精力的に歩いて民主党の支持を増やしている。あの映像はよかった。小沢一郎は田舎を歩くと本当に絵になる。説得的な絵を作る。自民党5人衆が地方巡業して、動員人数も集まらず、小泉改革で疲弊した地方の現状を突きつけられ、総裁選の熱気が醒めて行ったのとは対照的に、地方を歩く小沢一郎の前には次々と人集りができ、愛媛県の離島を訪れた小沢一郎に高齢の地元住民が駆け寄って握手を求めていた。小沢一郎はあの映像がキマる。東京の集会での挨拶や記者会見では絵にならず、好感度を上げられない小沢一郎だが、地方の山間部や農漁村の風景の中に入ると別人のように生き生きと映える。あれほどブログで忠告したのに、蓮舫はなぜ小沢一郎の地方行脚の映像をyotubeでネットに上げなかったのか。大きな緒戦のミスだ。民主党メディア対策チームの失敗である。地方を歩く小沢一郎の姿を撮れ。

NHKスペシャル『決戦前夜』 - 「民主党は財源を示していない」_b0090336_11531082.jpg小沢一郎はあれでいい。選挙期間中ずっと田舎に張り付けばいい。決戦区で苦戦の東京は菅直人と長妻昭に任せ、長妻昭がメッセージを発信するコミュニケーション戦略を採用すればいい。政策も悪くない。一般会計と特別会計を合算して総額220兆円の国家予算から、行政の無駄を省いて財源を捻出する政策手法は悪くない。悪くないと言うより、これこそ、現在、国民が最も待望している政策提示そのものだろう。昨年、特別会計に数十兆円の無駄金があり、天下り官僚が寄生している問題を田中康夫が指摘していたが、ようやくそれが大きな政策論争の表面に浮上して、国民は強い関心で論議を見守っている。あれほど財源が無い無いと言い張り、国民に消費税負担を迫っていた自民党が、埋蔵金から10兆だの20兆だのを平気で言うようになり、積極財政論最右派の中川昭一を財務相に登用した。最早、官僚と新自由主義政治家が言ってきた「財源がない」論は破綻しているのである。しかしながらNHKスペシャルの放送は、自民党側の主張の矛盾を指摘する報道はせず、相変わらず、「民主党は財源の根拠を示していない」「民主党は責任政党として大丈夫か」の定番プロパガンダを繰り返していた。

NHKスペシャル『決戦前夜』 - 「民主党は財源を示していない」_b0090336_11534560.jpgNHKは官僚の立場に立ち、朝日新聞と同じく、消費税増税のために「財源がない」を言い続けている。そして「財源を示さない民主党は無責任」のプロパガンダが国民を説得して、東京など大都市保守層の民主党の支持率に影響を及ぼしている。都市の保守浮動票はマスコミに強く影響される。このプロパガンダの洗脳効果は、今後の選挙戦の討論で次第に払拭されるだろうが、このプロパガンダが浸透している事実については、実は民主党にも責任がある。私は、今年2月のブログ記事で、民主党に対して野党予算案を国会に提出せよと求めたことがあった。単に政府与党の予算案を批判したり、審議ボイコットで採決に抵抗したりするのではなく、選挙のときに国民の支持と信頼を得るためにも、通常国会で民主党の予算対案を出し、マスコミと国民に与党案と比較して優劣を判断するよう迫ればよかった。それこそが責任政党の姿だと言った。ところが、民主党のやったことは、暫定税率廃止一本の猪突猛進であり、半年間の国会を暫定税率論議だけに費やして、後期高齢者医療制度の問題も追及せず、挙句に審議拒否と採決欠席の国会空転を作り出し、ガソリン国会の闘争で会期を無駄にすることだった。プラカードを持った議員集団が河野洋平の議長室を封鎖し、国権の最高機関の場で醜悪な騒動を繰り広げていた。

NHKスペシャル『決戦前夜』 - 「民主党は財源を示していない」_b0090336_11543062.jpgあれでは「民主党は無責任」のレッテルを貼られても仕方なく、「民主党に政権を任せてよいかどうか不安」のプロパガンダを撒き散られても反論できない。あれほど長い国会の時間があったのだから、単に暫定税率廃止のワンフレーズを言うだけでなく、全体の歳入と歳出を入れた民主党の予算対案を出して、政府に予算の組み替えを迫ればよかった。その中で、2200億円の社会保障費削減の撤回を全野党で政府に求めればよかった。そのときならば、社会保障費が争点ならば、審議拒否も国民は納得して野党を応援しただろう。特別会計と一般会計を合わせた予算編成論についても、選挙を前にした今からではなく、通常国会で堂々と数字を出して国会論戦すればよかった。そうすれば、選挙の際に自民党に政策をパクられるリスクはあるけれど、国民は民主党を見直し、確かに政権を担う能力のある責任政党だと認め、現在のような不安は払拭され、自民党とマスコミの「財源を示さない民主党は無責任」のプロパガンダを撃退、封殺することができただろう。特別会計の整理と財源捻出の政策は、国会の時点から作業を始めて国民に提示するべきだった。この点は民主党のミスであり、小沢一郎による独善的で強引なガソリン国会の政局運営の失敗のツケである。それだけではない。もう一つ重要な問題がある。それは民主党の政策の出し方だ。

今回の民主党の政策の出し方は、「子育て支援 4.8兆円」「高速道路無料化 1.5兆円」と、いかにもバラマキ・カタログの提示スタイルになっている。社会保障や財政の問題について骨太の基本政策論や政府批判の言説がなく、いきなり項目と金額数字を出してこれを支給しますという政策内容になっている。このスタイルは問題がある。そしてここに小沢一郎の愚民観が滲んでいる。国民は何か飴玉を与えてやれば喜ぶのだとでも言いたげな、政策提供側の「上から目線」の思想が見え隠れしている。

NHKスペシャル『決戦前夜』 - 「民主党は財源を示していない」_b0090336_11545586.jpg

by thessalonike5 | 2008-09-29 23:30 | 政局
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