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棄権する決断と心理 - 救済を求める重い一票の逆説
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昨日(12/6)、新聞各紙が自民の圧倒的優勢を伝える情勢調査を出した後、テレビ報道では、例えば報ステの三浦俊章などが、「まだどこに投票するか決めていない人が4割もいる」と言い、それによっては選挙の流れも変わるという発言をしていた。一応は正論だ。だが、私の予測はあまり変わらない。この4割という数字の内実を考えなくてはいけないからである。この4割という数字は、ちょうど国政選挙で投票を棄権する割合と同じだと気づく。残り4割の人々が、1週間で態度決定をして投票所に足を運ぶなら、あるいはアンダードッグの効果が働いて、自民の圧勝を阻止できるかもしれない。だが、いま態度を決めていない人々が、棄権する人々とイコールであったなら、現時点での情勢はそのまま12/16の投票結果になるのである。マスコミ報道では、今回の選挙は、前回よりも投票率が下がるだろうと予想されている。私もそう思う。「どこにも投票するところがない」と考える者は、候補に並んだ顔ぶれの中から自分の一票を決めるのではなく、誰にも入れないという行動を選ぶのではないか。それには理由がある。そのことは、個人にとっては重い決断なのだ。解散してすぐの頃、朝日の紙面記事の中で、どこかの被災者にこの選挙をどう思うか訊いたインタビューがあった。彼は、選挙には期待しない、誰にも期待してはいけない、自分で頑張るしかないと答えていた。
by thessalonike5
| 2012-12-07 23:30
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