本と映画と政治の批評
by thessalonike5
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<   2013年 07月 ( 12 )   > この月の画像一覧
民主党の「リベラル詐欺」 - レッテルとアレルギーへの拘泥
b0090336_15302397.jpg参院選で惨敗した民主党で、選挙後にすぐに政変が起こると予想を述べていた。右派がクーデターを仕掛け、左派の追い落としを図り、極右野党再編(維新+みん+民主右派)へ舵を切るだろうと。予想したとおりの動きが起きたが、中途半端に挫折し、世間の失笑を買うだけのショボい展開となって幕を閉じた。右派の狙いは、菅直人の除名追放と輿石東の参院会長からの引き降ろしだったが、両方とも失敗に終わった。床屋政談的に面白可笑しく解説すれば、このクーデターが未遂の茶番に終わったのは、岡田克也が日和見して右派と左派の中間に立ち位置を取り、菅直人の除名に賛同しなかったからだ。岡田克也が右派に与して強硬姿勢に徹すれば、民主党の内紛はもっと激しく続き、簡単に収束せず、分裂に至る権力闘争に発展したことだろう。右派のエネルギーが予想外に小さかった。その理由は、前原誠司が京都選挙区で共産を相手に手痛い敗北を喫し、大恥を晒す体たらくだったため、党内抗争の前面に出て陣頭指揮を執ることができなかったからだ。政界小咄の落ちを繋げれば、京都の共産のおかげで菅直人は破滅を免れ、首の皮一枚で党内にしがみつけたと言える。除籍処分が断行されれば、リベラル新党の騒動となり、新聞の政界面ネタになっていたことだろう。だが、間もなく始まる集団的自衛権の政局、それに続く9条改憲の正念場で、民主は再び党内が割れて内紛再開となるのは必至だ。


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by thessalonike5 | 2013-07-31 23:30
内田樹の詐術と欺瞞 - 政党論の詭弁、ねじれ論の二枚舌
b0090336_17272532.jpg鈴木寛応援団の一人だった内田樹が、一昨日(7/23)の朝日のオピニオン面(17面)に、参院選についての感想文を載せている。自民・共産・公明の3党が勝利した今回の選挙は、「綱領的・組織的に統一性の高い政党」を有権者が選んだ結果であり、それは、「それぞれ異なる主義主張を訴え合い、それをすり合わせて、『落としどころ』に収めるという調整システム」である民主主義からすれば、歓迎すべからざる、嫌忌すべき逸脱した現象だと言っている。そして、民主制の本来性からすれば、二院はねじれていた方がよく、「ねじれの解消」が実現した今回の結果は本来性を踏み外した危険な民意だと言っている。要するに、自分が応援する民主党の惨敗について不満を垂らし、この結果を不当な選択だと決めつける理屈を捏ね上げているのだが、全体にきわめて問題の多い文章である。ここには、政党の問題と議会の問題を故意に混同させ、問題をスリカエる表象操作のトリックがあり、また、政党論についての根本的な誤謬がある。最初に政党論から見てみよう。内田樹は、公明と共産を「揺るがぬ信念によって組織が統御されていて、党内での異論や分裂が抑制されている政党」だと言う。そして、「知られる限りの粛清や強制収容所はすべて『ある政党の綱領が100%実現された』場合に現実化した」として、共産党の一枚岩的組織体制がもたらした歴史の厄災を強調した上で、党内で意見が分かれて対立する民主や維新を、民主主義の本来性から歓迎すべき政党だと積極評価する。


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by thessalonike5 | 2013-07-25 23:30
学歴と学閥の生理 - 鈴木寛側の山本太郞への凄絶なデマ攻撃
b0090336_1754731.jpg湯浅誠が7/19に書いた問題の文書が発見された。投票2日前、きわめて重要な時期の選挙メッセージであり、有権者に向けての訴えと呼びかけだ。湯浅誠は、都合が悪いと考えたのか、このページを選挙直後に削除していたが、テキストを転載しているBlogがあった。内容は、鈴木寛と山本太郞の両陣営のネット上でのバトル、すなわちネガティブ・キャンペーンについての自身の立場表明である。こう言っている。「やれあいつは情報を隠蔽しただの、あいつは中核派だのと、相手を貶めるための情報が錯綜し、あげくの果てに、おまえはどっちの味方なんだという非難がましいメッセージが来るに及んでは、正直、何やってんだよ、その外から見たら、どう見えるか、考えてみようよ、と思わざるをえない」。文書全体の要旨と結論としては、どちらも尊敬すべき有為な候補なのだから、両陣営は足の引っ張り合いを自制すべきというもので、一見すれば、良識的な見解が述べられているように見える。しかし、三木谷浩史と長島昭久が応援団のツートップに並ぶ鈴木寛の選挙運動に積極的に協力したこと、鈴木寛を「有為な人材」だの「尊敬すべき」だのと持ち上げていることは問題だし、何より、この主張の最大の問題は、鈴木寛をSPEEDI隠しの責任者だと認めていないことだ。湯浅誠は、鈴木寛がSPEEDI隠しの責任者として糾弾されることを不当視していて、鈴木寛がそのような非難を受ける事実はないという立場に立っている。


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by thessalonike5 | 2013-07-23 23:30
鈴木寛の落選 - 応援団に加わった湯浅誠・内田樹・中島岳志
b0090336_18435962.jpg今回の参院選、東京選挙区に一点集中して政治戦に参加していた。そして、狙いどおりの結果を得た。一夜明けたが、感無量の気分だ。全体の結果としては、自公の大勝で、潰滅するはずだった維新がしぶとく生き残り、共産も都議選の勢いを持ち込めず、最悪の結果になった選挙なのだけれど、今回は負けたという感じがしない。むしろ逆で、勝利の余韻に浸っている。東京選挙区で、狙いどおり吉良よし子を当選させ、そして山本太郞を当選させ、鈴木寛を落選させることに成功した。だから、昨年末の衆院選の絶望感と同じではなく、2010年夏の参院選の敗北感とも違うものがある。特に終盤の1週間、鈴木寛と山本太郞のネットでの対決が焦点となり、いつの間にかその政治戦に参入し、SPEEDI隠しの争点で論陣を張って山本太郞を支援する立場になっていた。自分をその戦場に駆り立て、いわば銃をとって戦う身にさせた契機は、言うまでもなく、「すずきかんを応援する会」の発起人名簿の衝撃と戦慄である。あれこそが私の不倶戴天の政治的思想的な真性敵であり、ガザの子どもがイスラエル兵にするように、銃がなければ石ころを投げ、徒手空拳でも立ち向かい、歯を立てなければいけない相手だ。私は自分の持てる武器と敵側の弱点を鑑み、最も効果の出る攻略作戦としてSPEEDIの陣を選び、山本八重のように狙いすまして銃弾を撃ち続けた。押し寄せる右翼の大軍と、その向こうで重武装の豪勢な陣を構え、デマの十字砲火を浴びせてくるネット利権屋とエセ文化人に対して。


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by thessalonike5 | 2013-07-22 23:30
官僚はSPEEDIをどう使ったのか - 利権と欲得のお仲間
b0090336_16181344.jpgSPEEDIは、3/11の地震発生から2時間後の16時49分に緊急モードに切り替えられている。SPEEDIには平時のモードと緊急時モードの二つがあり、平時モードでは、緊急時の予測計算に必要な様々なデータを集積しているだけだ。ネット上の情報の説明が分かりやすいので抜き書くが、「SPEEDIの役目は、最大で79時間先までの、当該原子力施設付近の風速場といった局地的な気象予測や、大気中の放射性物質の濃度、線量率の分布等の予測計算をおこない、それを地図上に表現された計算図形として関係機関の端末に配信することにある」。そして、「データの内容は、各原子力施設近辺の地形情報、気象観測点データ、アメダスやGPVデータといった局所的な気象実績、モニタリングポストからの放射線データなど」で、平時はこれらを刻々と、黙々淡々とオートで更新し、いざ放射能事故が発生した緊急時の本番に備えているのである。「原子力災害の対応にあたる各種対策本部や自治体は、配信された予測計算図形を基本資料とし、緊急時モニタリング計画や避難計画の策定等に利用することで、より迅速、より正確な初動が期待できる」とある。今回、SPEEDIの情報は、官邸に置かれた原子力災害対策本部において、避難計画の策定に活用されず、半径10kmだの20kmだのの同心円の避難指示が出されただけだった。SPEEDIの運用にはマニュアルがあり、2010年10月の浜岡原発の事故を想定した防災訓練では、SPEEDIの予測図が使われ、避難指示が発せられていたにもかかわらず。
 

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by thessalonike5 | 2013-07-17 23:30
鈴木寛のSPEEDI隠し - 報ステの年末原発特集から
b0090336_17563783.jpg鈴木寛の問題がネットで関心を呼んでいる。福島の原発事故のとき、文科省の副大臣だった鈴木寛が何をしたのか、何をしなかったのか、そのことが、参院選終盤の東京選挙区における最大の論点となり、少なくともネットの中では最も注目を集める争点となっている。事故直後、SPEEDIの情報が活用されず、公表されることなく握り潰され、そのことによって、福島の特に浪江町の人々が大量に高線量被曝させられた問題は、原発事故の中でもきわめて重大な事件としてマスコミ報道でも何度も特集された。その中でも、最も記憶に鮮明なのは、年末(12/28)に放送された報ステの特番で、大きな反響を呼び、ネットに録画が上げられて論議された。今日まで、この報ステの特集を上回る原発事故のジャーナリズムは、ETV特集の「ネットワークでつくる放射能汚染地図」を除いて、テレビの報道作品では他にない。この番組は、大きく二つの謎に迫っていて、一つは、メルトダウンが起きた原因が津波による電源喪失ではなく、地震による配管破断ではないかという問題の検証を試みていた。事故直後より、田中光彦らが提起していた問題である。もう一つは、放射能の拡散予測のために国が莫大な予算を投じて構築、運用していたSPEEDIの情報が、事故時に活用、公表されることなく放置された問題である。その結果、何も知らされなかった浪江町の住民は、放射性物質が大量に飛散する北西の方向に避難、深刻な被曝被害を受ける惨事となった。


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by thessalonike5 | 2013-07-16 23:30
腰痛と高血圧 - 被爆生存者と一般住民の罹病率比較
b0090336_1721920.jpg実は腰痛と高血圧でひどく悩まされている。ブログの記事の回数や分量が減ったり、以前よりも推敲が満足にできなくて、そのため論理や表現が粗雑になったり、リンクを省略したり、さらに校正が行き届かず誤字が目立ったりしているのは、悲しいかな体調不良によるところが大きい。党首討論での最近の志位和夫の不調について、自分のことと重ね合わせ、老化による脳の機能の衰えだけでなく、何か内側で支障が起きている可能性を感じたりもした。腰痛も高血圧も、著しくデスクワークの集中力を奪ってしまう。観察力が甚だしく散漫になる。持続的な思考をして、大量の情報処理を素早くして、知的な作業を完成へ導くということをできなくしてしまう。メモリがオーバーフローし、クロックのフリクエンシが落ちる。アイディアが出ない。パフォーマンスが下がる。事務系の労働をしている者にはとても辛く、生産性が極端に落ちてしまい、思うように仕事ができなくなる。今、腰痛持ちの人がとても多いそうで、苦しく歯がゆい思いをし、また仕事に関わる自らの将来に不安を抱えている人が多いだろう。身体の不全は精神に悪影響を及ぼす。粘り強さが失われ、完成度への執念が弱くなる。気力が萎えやすくなる。無理ができないから、挫折や断念が早くなる。千代の富士の言葉が思い浮かぶ。規則的で健全な日課が破綻する。困難になる。思いどおりの日常が取り戻せない。そのことがまた、ストレスを溜める原因になる。
 

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by thessalonike5 | 2013-07-12 23:30
マスコミの吉田昌郎への異常な英雄視報道と事故責任の不問
b0090336_17331013.jpg吉田昌郎を異常に英雄視して礼賛するマスコミ報道に呆れる。昨夜(7/9)のテレビだけかと思ったら、今日(7/10)の朝日でも続いている。正直なところ、腰を抜かす気分だ。昨夜は、NHK(NW9)とテレ朝(報ステ)のスタジオに、示し合わせたように門田隆将が登場し、同じ言葉で吉田昌郎への絶賛を繰り返した。命懸けで事故対応に当たったとか、福島を救ったとか、信じられないような美談と激賞が並び、あっと言う間に「英雄伝説」が出来上がった感がある。ちょっと待ってくれよと、そう苛立っているのは私だけだろうか。陰謀論の誹りを恐れず敢言すれば、門田隆将がテレビ2局に出演して同じ賛辞を吐き、大越健介と古舘伊知郎がそれを大袈裟にフォローし、奇妙な「英雄物語」を国論として確定させたのは、単なる偶然だろうか。こうした報道の場合、通常、NHKとテレ朝では少し異なった論調になる。特に、これは原発に関わる報道であり、吉田昌郎は東電幹部で事故を起こした責任者なのだから、NHK(=政府・官僚)がどれほど吉田昌郎を英雄扱いして祭り上げても、報ステは辛口の抑制的な見方でバランスを取るはずだ。と思っていたら、豈図らんや、昨夜は、同じ門田隆将の生出演で、一字一句同じ原稿が読み上げられ、吉田昌郎の「偉業」が讃えられて終始した。怪しむべきは、今が参院選の投票を目前としたタイミングで、電力4社から5原発10基の再稼働申請が行われた翌日ではないかということだ。


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by thessalonike5 | 2013-07-10 23:30
党首討論会の隔靴掻痒 - 自信なく目が左右に怯え動く安倍晋三
b0090336_17505743.jpg週末、参院選の党首討論をテレビで見ていて、これは投票率が間違いなく下がると確信させられた。同じ話ばかり繰り返している。9人の党首の口から、何度も聞いたフレーズが並べられる。議論が深まらず、視聴者(有権者)に即した政策論争や相互批判の図にならない。どういう政策対立なのか明瞭に整理されない。基本的に、どの党首も自分の政党の支持者に向かって語っている。安倍晋三だけが特別で、選挙勝利が予定された主客として、テレビ番組の司会者と同じホストの立場でふんぞり返っている。選挙に関心のある者は、きっと7/3の記者クラブの党首討論会から始まって、テレビ各局で催される討論番組は全て注意して見ようとするだろう。見ようとするが、退屈ですぐに飽きてしまう。飽きるというより、不興で不愉快で苦痛になる。おそらく、政党党首やテレビ側の論理と動機としては、その番組だけを見る有権者という対象を想定して、各党のセールスポイントである政策主張をデリバリーしているのだろうが、あまり選挙に関心のない者とか、すでに投票先を決めている者は、番組の最後まで討論に付き合うということはないだろう。頭数が多すぎて、議論がどうにも散漫になる。アベノミクスを含めて、自民党の政策や公約に対立軸を構成しているのは、共産、社民、生活、みどりの4党だ。したがって、安倍晋三が何か言えば、この4党に反論させないといけないのだけれど、司会は維新やみんなや公明に振り、論争を活性化させようとしない。


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by thessalonike5 | 2013-07-08 23:30
参院選公示 - 盲点の特別会計と天下り法人の精査
b0090336_14263651.jpg来年の今ごろ、と言うと、消費税が8%に引き上げられて3か月が経った時期になるが、庶民の生活は悲鳴を上げる事態になっているだろう。消費税についてはずっと論争が続けられてきた。増税の影響について最も議論が高まったのは、2007-09年にかけての時期だったが、結局、2010年に民主党(菅直人)が裏切り、2012年には政治の場で決着がつき、今は深い議論がされていない。2007年に消費税論議が起きたとき、財務省がキラートークで繰り出した言説は、「セーフティネットの充実のため」「将来世代の負担軽減」で、それまで言ったことのない絶妙の口実を持ってきた。2000年代前半までは、「国の借金財政の再建」「世界一の赤字で国が潰れる」という口上であったこと、思い出さなくてはいけない。山口二郎、宮本太郞、神野直彦を動員し、さらには湯浅誠にまで寝返らせ、巧妙に左側の反対派を切り崩して、消費税増税をマスコミと論壇で正論にして行った。2007-09年の当時の議論を振り返ると、1997年4月の5%への増税が、どれだけ個人消費を落ち込ませ、日本経済に悪影響を及ぼしたかという事実が、データを伴って縷々述べられ、国民の中で正論の認識として定着していたことを思い出す。消費税増税によって景気が悪化し、税収が落ち込んで財政悪化に拍車をかけたのであり、1997年の消費税増税は失敗だったという結論が一般で確定されていた。


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by thessalonike5 | 2013-07-05 23:30
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