本と映画と政治の批評
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<   2013年 04月 ( 16 )   > この月の画像一覧
「立憲主義」の言説が幇助する橋下徹の憲法論のデマ
b0090336_17204868.jpg憲法改定の動きが活発になり、96条改定をめぐる論議が佳境を迎えている。この情勢について観察と検討を加えたいが、まず、今日の天声人語に注意を惹く情報があった。橋下徹が自らの憲法観を維新の所属議員に次のように語っている。「憲法というのは権力の乱用を防ぐもの、国家権力を縛るもの、国民の権利を権力から守るものだ。こういう国をつくりたいとか、特定の価値を宣言するとか、そういう思想書的なものではない」。この見解を捉えて、朝日の論説記者は、「憲法とは何なのかというそもそもの問いへの通説的な答えである」と言い、「橋下氏のいう立憲主義的な発想は公明党も民主党なども共有するが、自民党はかなり異質である」と評価している。この議論の中に、いわゆる立憲主義の言説の問題性が端的に現れている点を指摘したい。ここで、朝日は明らかに長谷部恭男的な立憲主義の立場に立っている。そして、橋下徹の主張を自らと同じ立憲主義だと言い、「通説的」だと肯定している。さて、この認識は正当なものだろうか。考えなくてはならないのは、日本国憲法は、橋下徹の言うように、「こういう国をつくりたいとか、特定の価値を宣言するとか」を書いた文書ではないかということだ。前文を一読すれば答えは明瞭だろう。憲法は、戦争のない平和な国家を建設すると宣言し、高らかに平和主義を謳っている。平和憲法という代名詞が付される由縁だ。(橋下徹的な表現に即して言えば)明らかに「特定の価値を宣言」している。


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by thessalonike5 | 2013-04-11 23:30
砂川事件と伊達判決 - 暴露された田中耕太郞の対米隷従工作
b0090336_17321018.jpg昨夜(4/8)のNHKのニュースで砂川事件に関する報道があり、当時の最高裁長官(田中耕太郞)が、上告審判決の見通しを駐日米公使と密談して伝達していた事実が暴露された。米軍駐留を違憲とした一審判決を破棄し、しかもそれを少数意見のない全員一致の判決で出すことを、米国側の要請に応じて最高裁長官が応諾していた。これは、当時の駐日米大使がワシントンの国務長官に送った公電から明らかにされたもので、元山梨学院大教授の布川玲子とジャーナリストの末浪靖司が米国立公文書館から入手した。きわめて重大な問題だ。司法権の独立を揺るがす由々しき問題だという批判が、水島朝穂などから上がっているが、司法権の独立以前に、日本国の主権の侵害であり、米国が最高裁判決を、しかも憲法判断を指図している。砂川事件は、憲法を学ぶときは必ず登場する事項で、高校の教科書にも出ていたし、特に大学の法学部に入った学生は、講義でこの裁判の過程を詳しく追いかけ、憲法9条と統治行為論を学んでいた。われわれの頃は、大学1年時に「基礎法学」の演習が必修であり、有斐閣の別冊ジュリストをテキストにして、憲法に関わる重大な戦後の事件と判例を学ばされた。だから、砂川事件と9条の問題とか、朝日訴訟と25条の問題とか、「チャタレー夫人の恋人」の表現の自由と公共の福祉の問題(21条)とか、ほとんど暗記するレベルまで叩き込まれて、専門用語を含む憲法論議を学生同士が日常会話で行うのが普通の風景だった。


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by thessalonike5 | 2013-04-09 23:30
次のバブル崩壊のときは日銀が破綻し国債が暴落する
b0090336_1771570.jpg日銀がマネタリーベースを2年で2倍にする金融緩和政策を発表し、黒田東彦の会見(4/4)で、昨年末時点138兆円を2013年末に200兆円に、2014年末に270兆円に増やすとコミットしている。NHKをはじめとするマスコミは奉祝報道で埋め、「デフレ脱却」と「景気回復」を演出し、アベノミクスを礼讃しているが、この政策の具体的な中身を確認する必要がある。今回の金融緩和、日銀による市中への大量の資金供給は、実際には長期国債の保有額を増やすことによって実現される。ここがポイントだ。2012年末の日銀の長期国債の保有額は89兆円、それを現在の2倍の月7兆円ペースで買い続け、2014年末に2倍の190兆円にまで増やす。2年間で100兆円の長期国債を買う。2年間で増やす供給資金量132兆円の76%が長期国債の調達で賄われる計算だ。この手法は、リーマンショック後のFRBが実行していて、2008年から2011年のQE1-QE2によって合計9000億ドル(約85兆円)の米国債を買い取っている。FRBはQE1-QE2によって、住宅ローン担保証券の1.25兆ドル購入を含め、全体で2.3兆ドル(約220兆円)の資金供給をし、バランスシートを3倍に拡大させる挙に及んだ。FRBのバーナンキやIMFのラガルドが日銀の今回の措置を評価し、新自由主義者の集まりである市場の関係者が黒田東彦を絶賛するのは、市場がかねてより要請してきた米国FRBと同じ原理同じ手法の政策発動に日銀が踏み切ったからだ。


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by thessalonike5 | 2013-04-08 23:30
長谷部恭男の作為 - 「リベラル・デモクラシー」の欺瞞
b0090336_16541986.jpg憲法学のアカデミーの現状はどうなっているのか、憲法をどう考えているのか、それを知りたいと思って、長谷部恭男の『憲法とは何か』の頁をめくってみた。読み終わって、長谷部恭男の憲法観なり日本国憲法論なりをストレートに知るには、この岩波新書ではなく、ちくまの『憲法と平和を問い直す』の方が適当なのだろうと直観したが、正直なところ、時間とお金をかけて二冊目まで購読しようという気にはなれない。この本では、立憲主義とリベラル・デモクラシーの二つがキーワードになっていて、二つの術語を用いて日本国憲法を思想的に定義し、その意義を説明する内容となっている。また、この二つの言葉は、憲法学者である長谷部恭男の立場を示すものでもあり、すなわち現在の日本の憲法学の主流が、この思想的立場と言説方法にあることを読者は窺い知ることができる。「立憲主義」という言葉が、憲法を説明し日本国憲法を性格づけるにおいて、これほど頻繁に登場し、さらには過剰に氾濫するようになったのは、実は最近のことだ。憲法について、われわれは小学6年、中学3年、高校3年の社会科で学習し、大学では一般教養の必修科目で講義を受けたが、教科書でも授業でも、「立憲主義」から憲法を概論するという場面に遭遇したことがない。ロック・ルソーの自然法思想と社会契約、フランス人権宣言、ワイマール憲法、平和主義という歴史的流れで日本国憲法が説明されるのが一般論だった。


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by thessalonike5 | 2013-04-04 23:30
憲法学のアカデミーの寡黙 - 立憲主義の言説の遠景
b0090336_16511861.jpg先週末、憲法をめぐる問題で二つの事件があった。一つは、3/30に維新の会が初の党大会を開いて綱領を採択し、きわめて過激な改憲の主張と目標を入れたことだ。「日本を孤立と軽蔑の対象に貶め、絶対平和という非現実的な共同幻想を押しつけた元凶である占領憲法を大幅に改正する」と狂暴に宣言している。渋谷の駅前の街宣右翼の口調そのままであり、現在は2ちゃんねる等のネット掲示板で右翼が常套句で並べている言葉だ。「右翼が」と言っても、掲示板に書き込んでいるのは右翼ばかりなので、景観としては、この忌まわしい咆哮がネット言論の主流になっている。この暴論にはさすがに朝日も閉口したようで、翌日(3/31)の社説で、「これでは平和主義を含む憲法の全面否定であり、とうてい容認できない」と反発の声を返した。一方、読売の社説は、「憲法改正への強い意欲はうかがえた。自民党に対抗し得る保守政党に成長できるだろうか」と応じ、朝日とは対照的に歓迎と期待の姿勢を示した。そして、「憲法改正は、参院選の最も大きな争点の一つになる」と言っている。橋下徹や石原慎太郎の挑発に、私のような市井で彼らを拒絶する者が、何か反論して意味があるとも思えず、憤怒と憂鬱を堪えて黙って聞き流すしかないが、「(平和憲法が)日本を孤立と軽蔑の対象に貶め」たという認識は誤りだ。右翼の脳内で通用する論理であって、事実は逆である。


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by thessalonike5 | 2013-04-03 23:30
どの選挙制度が最適か - J.S.ミルの「代議制統治論」から
b0090336_18115048.jpgマスコミ報道でも、ほんの少しだが、「一票の格差」について厳密な区割りにすると、議員が東名阪だけになってしまうという懸念の声が出され始めた。一票の格差をなくせという主張は正論で常識だが、地方の議員が減ることによって、地方がますます衰退するという指摘も常識だ。選挙制度については、これが絶対というものはなく、どれも一長一短があり、すなわち熟慮とフィードバックで調整を図り、よりベターなものに仕上げていくという方法を選ぶ態度が必要だろう。その点、今回の議論では、地方の弊害があまりに無視されすぎていて、「一人一票」の原理主義が怒濤のごとく司法とマスコミによって扇動され、厳密な区割りの徹底こそが真の民主主義で絶対的正義だと喧伝されている。デメリットが捨象されている。そして、その運動の旗を振っている連中の素顔を見ると、小泉構造改革の主役だった毒々しい面々ばかりという不気味な事実に気づく。ここに、危険で奇妙な政治の臭いを嗅ぎつけない人間はいないだろう。支配者側の動機と欺瞞がある。相反する常識と常識を秤にかけること、矛盾する二つの制度上の利益を比較衡量して、妥当な線引きを慎重に図ること、こうした姿勢が、今回の司法判断とマスコミの議論では見られない。本来、それをするのが司法であり、法曹家の使命ではないのか。弁護士のバッジには秤が彫られている。法の女神テミスは片手に天秤を持っている。第一東京弁護士会はHPで、「法の本質はバランスにあり」と言っている。


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by thessalonike5 | 2013-04-01 23:30
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