本と映画と政治の批評
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<   2012年 02月 ( 16 )   > この月の画像一覧
橋下徹を見て感じるべきは自らに向けられた殺意である
b0090336_16392062.jpg丸山真男の『昭和天皇をめぐるきれぎれの回想』(1989年)の中に、旧制一高の学生の頃に特高に逮捕され、本富士署で拷問まがいの取り調べを受けた体験が出てくる。次のように書いている。「取調べについていうならば、『唯物論研究会』の講演会に出席した動機を訊ねられて、私は長谷川如是閑の名前を出して父との長い交友の由来を話そうとした。このときも私の言葉は特高の次のような怒号で遮られた。『馬鹿野郎、如是閑なんて奴は戦争でもはじまれば真っ先に殺される男だ』というのである。(略) 『殺される』というのは裁判で死刑になることではなく、虐殺を意味していた。現にプロレタリア作家の小林多喜二が築地署で検挙直後に『殺され』た時日は、そのときから遡ることわずかに一ヶ月そこそこであった。国家公務員が平然と『殺す』という言葉を口にできたこと、『国体』を否認する『国賊』は法の正当な手続などお構いなしに抹殺して差し支えないという考えが私のようなチンピラ学生を取り調べた特高にとっても常識となっていたこと、はやはりこの時代を知るために忘却してはならぬ事実であろう」(第15巻 P.24-25)。今とは全く違う時代の話だが、無関係だと簡単に読み流せないのは、例の、北朝鮮拉致問題に絡んで起きた右翼による田中均宅爆破未遂事件と、その直後の石原慎太郎の暴言と扇動を思い出すからである。


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by thessalonike5 | 2012-02-28 23:30
戦争が近づいている - 赤狩りとファシズムの台頭の裏
b0090336_17154073.jpgTwitterを使って「南京事件」の検索をかけると、私の2日前のツイートが上位に出てくる。「南京大虐殺」についても同じだ。この問題についてネットでどのような議論がされているか、それを確認しようとしてTwitterのキーワード検索を調べてみた。現在では、Blogや掲示板よりも、Twitterがネット言論の動向や情勢を探知する上で精度の高いアンテナと考えられる。橋下徹の思想調査の件についても、世間の反応はどうだろうと気になり、「橋下徹」で検索もかけてみたが、何やら似たような結果が出る。自慢を言いたいのではなく、次の二つのことを言いたいのだ。第一に、こうしたファシズムの論調に批判的な立場の者が少なく、逆に、橋下徹や河村たかしや石原慎太郎を支持し、南京事件などなかったと言い張っている者のツイートが圧倒的に多いことだ。第二に、数万人のフォロワーを抱える著名人たちが、眼前のファシズムの怒濤の潮流に対して抵抗や警鐘の論陣を全く張っていない事実である。江川紹子とか、湯浅誠とか、堤未果とか、鳥越俊太郎とか、マスコミでも活躍して影響力のある者たちが、この異常な空気に抗して割り込む行動をしていない。言論で収入を得ている者たちが、言葉を発せず黙って見ている。今の危機的状況に適切に言葉を当て、市民に訴えている知識人の表現がない。憲法の破棄が宣告されているのに、危機感がなく、緊張感がない。


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by thessalonike5 | 2012-02-27 23:30
光市母子殺害事件 - リーガルマインドの人格的理念型
b0090336_1512675.jpg本村洋の再婚問題がネットで話題になり、それへの賛否が論じられていた。無論、圧倒的多数派は、この報に接して安堵を感じ、本村洋が新しい家庭を持って後半生に向かうのを静かに応援しようという立場である。私もその一人だ。最初に言っておかなくてはならないのは、本村洋が再婚について会見の場で明確に発言していることである。ネットの中には、この件を本村洋が公には隠していて、マスコミが嗅ぎつけて漏れ出た情報だと錯覚し、本村洋の「不誠実」を糾弾している者がいるが、それは不注意による誤解である。思い込みに基づく無意味な勘違いなので指摘をしたい。産経の2/21の記事に、本村洋の会見の詳報が載っていて、その最後の部分で、記者の質問に応答する形式で、再婚の事実を正しく公表している。何となく、記者と事前に打ち合わせをして、この質問を最後に入れさせ、そこで世間に向けて報告をしたという気配が察せられる。私自身も、事実を確認したのは今回の会見だが、前回、4年前の差し戻し審高裁判決の際の発言の中に、それを示唆するような微妙なニュアンスがあり、今回の正式発表は意外に感じなかった。2008年の時点で、結婚(再婚)は固まっていたのだろう。以前、6年前のテレビ報道では、妻と娘の墓は光市の海を望む山の高台にあった。その墓を北九州に移している。


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by thessalonike5 | 2012-02-24 23:30
光市母子殺害事件 - この青年に指導者の地位と役割を
b0090336_1652154.jpg光市母子殺害事件の動きがあると、ネットの中はその問題に関心が集中する。各自が事件と向き合い、事件を考える重い時間を送る。最高裁判決が出て、控訴が棄却され、この事件の裁判は終わったが、ドラマにはまだ続きがあり、人々はドラマの行方を見守っている。ドラマは終わっていない。この国で生きている多くの者にとって、事件の主人公の本村洋は、かけがえのない大事な存在だ。彗星のように何年かに一度接近し、命の重さを一人一人に考えさせる、とても貴重な教育の機会であり、人生を共に歩む教師である。われわれは現代の忠臣蔵を見守り、本村洋の会見の言葉を待ちわび、言葉に心を打たれ、言葉を噛み締める時間を持つ。いつもは醜悪で浮薄な情報を撒き散らして商売しているマスコミも、マスコミに頭を漬け込まれ、お笑いの悪ふざけに精神を腐らせて中毒になっている国民も。何年かに一度、本村洋が降臨した瞬間だけ、日本人は正気に戻り、お笑いの毒素で心が冒される前の内面と環境を思い出す。本村洋は日本社会のコスモクリーナーだ。本村洋の言葉の中に本当の日本語がある。テレビに登場する者たちの中で、日本人が日本語を語っているのは本村洋だけであり、そこに忘れられた理念型の姿がある。刑が執行され、事件が終わったとき、そのとき、また本村洋はわれわれの前で言葉を発する。忠臣蔵は最終幕へとさしかかった。


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by thessalonike5 | 2012-02-22 23:30
国会で橋下徹の「思想調査」への政府見解と憲法判断を
b0090336_16575196.jpg香山リカ、内田樹、山口二郎らの橋下徹批判は全く読んでいないし、未だに目を通そうという気にもなれない。昨年、この情報に接したとき、「あ、これはだめだ」とすぐに直感し、逆効果になる事態を予想した。商業主義の動機の臭いがする、脱構築主義を基調としたところの、いわゆる左派方面からの橋下批判というのは、人々の内面に染み込む説得力が全くなく、マスコミとネット右翼に逆手に取られ、政治的にマイナスの結果にのみ逢着するのだ。昨年11月末の大阪市長選のときも、その後のマスコミによる橋下徹ブームの中でも、ブログで取り扱わず無視を続けたのは、一つにはそういう事情があった。橋下徹に対して積極的な期待を寄せ、その政治的破壊力を熱望する右傾化した大衆の目から見て、香山リカ、内田樹、山口二郎らの存在は、口先だけの皮相な文化人官僚なのであり、何も現実が分かった人間ではないのだ。私から見て、彼らは「噛ませ犬」でしかなく、橋下徹のブームを盛り上げるために逆用される材料でしかない。小泉現象の経験を経て、なお同じ政治が繰り返され、さらに毒々しく悪性の勢いになるのは、この国の社会の狂気と病根の深さを示している。イージーな一般論を置くだけでは力にならない。香山リカ、内田樹、山口二郎らでは、橋下徹には歯が立たないのである。この連中のこの言説では勝てないこと、逆効果になるだけだということを、まずは率直に認めないといけない。

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by thessalonike5 | 2012-02-20 23:30
湯浅誠の「あっち」と「こっち」と「私たち」 - 表象の操作
b0090336_15473693.jpg3年前、派遣村の後に湯浅誠がマスコミの寵児になり、引っ張りだこでインタビューを受けていた頃、「自分は政治家になるつもりはない」と発言したことがあった。現在の湯浅誠を見ながら思うのは、一般の政治家以上にポリティシャンの態度が極まっているという点である。ポリティシャンは政治家をネガティブに呼ぶときの言葉で、「策士的な政治家」の意味がある。「世界」3月号の論文の中には、「調整過程」に顔を出して「私たち」と官僚の間に入り、玉虫色の決着へと利害調整する政治家の姿が抽象的に描かれて登場する。山井和則とか長妻昭の顔を思い浮かべるが、私から見て現在の湯浅誠は、山井和則などよりはるかに毒性が強い政治家であり、不信感を抱かせる欺瞞的な立ち回りを演じている。率直に言えば、人々の信頼に対する裏切りの程度が悪質で、裏切りをカムフラージュする巧妙な演技で騙しているのだ。政治家は人を騙す。人を騙しつつ、人を巧く騙すのが政治家なのだから、深く信じ込んで後で裏切られたと言うのは勘弁してくれと、そう表情や口調で弁解しているところがある。山井和則の浮薄な視線や声色には、そうしたポリティシャンの正直な告白と酌量の要請が透けて見える。だから、山井和則が官僚と裏で取引をしていて、言葉に出す政策の約束と内心の目標点が違うことをわれわれは感知し、感知しながら、その「騙し」と「裏切り」に理解を与えるのだ。所詮、この小僧はこの程度かと。


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by thessalonike5 | 2012-02-17 23:30
湯浅誠の「強いリーダーシップ」と「議会制民主主義」の構図
b0090336_14163511.jpg湯浅誠は「世界」3月号の論文の中で、「強いリーダーシップ」と「議会制民主主義」の二つを、二者選択的で二項対立的なものとして捉えている。前者を否定的なシンボルとして、後者を肯定的なシンボルとして構図を描き、後者における利害調整のプロセスの意義を訴えている。前者は、安易で怠惰な「調整コスト」引き下げの産物であり、前者に頼ると、結局は「私たち」の利益は切り捨てられるのだという警告だ。再度、本文の言い回しを紹介しよう。「『強いリーダーシップ』による議会制民主主義システムの機能停止は、『私たち』の利益に反する。それゆえ、『私たち』は、調整当事者として、調整の次元に主体的にコミットし、社会的・政治的領域を貫く調整=<政治>を活性化させる必要がある」(P.45)。「『私たち』は、したがって、『強いリーダーシップ』を空想的に求めるのではなく、現実的な調整を求め、それを擁護すべきだ。なぜなら『強いリーダーシップ』の下では、現実に切り捨てられるのは『私たち』だから」(P.43)。湯浅誠は具体的な対象を指さないのだが、湯浅誠がここで「強いリーダーシップ」の範疇として念頭に置いているのが、現在の橋下徹であり、数年前の小泉純一郎であることは、文章を読めば容易に分かる。「調整コスト」を嫌う「政治的シニシズム」が「強いリーダーシップ」を求め、その政治の結果、「私たち」は不利益を蒙るという論法である。そこで、私から湯浅誠に問いたい。


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by thessalonike5 | 2012-02-16 23:30
湯浅誠の「アイロニカルな政治主義」と「政治的シニシズム」
b0090336_16101371.jpg岩波「世界」の3月号に、湯浅誠の『社会運動の立ち位置-議会制民主主義の危機において』と題した論文が載っている。この号の特集は、「何のための『一体改革』か-税と社会保障を考える」で、宮本太郞、広井良典、峰崎直樹などを総動員、「一体改革」を左側から支持し翼賛する論陣を張ったものだ。「消費税増税で若者の社会保障を充実せよ」という政策主張を啓蒙する企画が組まれ、左側に根強い消費税反対論を切り崩す狙いの編集となっている。4年前、2008年4月号では、「格差社会と増税論議-『消費増税しかない』は本当か」と特集を組み、消費税増税に対して慎重な姿勢を堅持していたが、ここへ来てすっかり立場を変えたようで、増税推進派に旋回を遂げている。岩波の編集部も、「世界」の常連で重鎮である神野直彦も、4年の間に変節した。この情景は、20年前の「政治改革」を彷彿とさせるものだ。小選挙区・二大政党制に抵抗していた左側の市民を、この制度導入こそ日本の政治にとってバラ色のものだから賛成しろと、そう説得し誘導したのは岩波書店だった。岩波と朝日が「政治改革」の旗を振り、首尾よく左側の切り崩しに成功し、反対派を異端に追い詰め、「政治改革」への賛同を普遍的な国論にしたのである。「政治改革」を主導したイデオローグたちは、その功績で出世し、マスコミで活躍する権威になっている。


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by thessalonike5 | 2012-02-14 23:30
税と社会保障の一体は今回で終わり - 次は別の口実と言説で
b0090336_16523798.jpgそろそろ、マスコミが消費税の世論調査を打ってくる頃だ。増税に賛成が反対を上回ったという「数字」を見せ、「逆転」を演出して報道するタイミングかと思われる。税と社会保障の一体改革について理解が進み、増税を拒否していた国民も必要性を認識して納得するようになり、反対の声が減ったという「事実」を報道するのではないか。増税法案へと動いている野田政権を援護する政治環境を整え、野党に協力を促すべく、マスコミは「世論」を作ってくるはずだ。いつまでも反対世論が多いままだと、政府は増税法案を国会に提出できなくなり、成立の見通しが立たなくなる。この2週間ほど、ずっと年金の問題が議論になったが、消費税増税を押し切る材料として有効に機能した。野党(自公)は法案に反対の構えを見せているが、どうやらこれは駆け引きのポーズで、少しずつ態度を軟化させている様子が窺える。そもそも、消費税の即時5%引き上げは、自民党の2年前の参院選での公約であり、自公の側に正面から増税法案に反対する道理も名分もない。与野党協議で先に合意を作り、合意を大綱にして閣議決定という野田佳彦の戦略は崩れたが、閣議決定を先にしろというのは自公が要求した線であり、政権側がそれに従って忠実に動いている。国会の動きを冷静に俯瞰すれば、与党案を修正させて成立という暗黙のゴールに向けて、事態が着々と進行していることが察せられる。


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by thessalonike5 | 2012-02-13 23:30
再考 - 米国はなぜ移設先を辺野古から変えないのか
b0090336_16531814.jpg地図を確認すると、南から那覇市があり、国道58号線沿いに北上すると浦添市があり、宜野湾市と北谷町を過ぎて嘉手納町へと至っている。けれども、実際に車で走ってみると、町と町の間は途切れておらず一つに繋がっていて、どこが境界なのか分からない。嘉手納から南は切れ目のない一つの大都市で、東京と埼玉、東京と千葉、東京と神奈川のだらしない接着と延長と同じように、言わば「沖縄首都圏」として一体の都市集積である。ここに、今回の「切り離し」の政治によって先行返還となった牧港補給基地とキャンプ瑞慶覧とキャンプ桑江がある。「沖縄首都圏」らしく、新しい商業施設が並び、県の中でもモダンでハイカラな市街地域に違いないのだが、この58号線の12kmほどを通過したときの印象は忘れられないものだ。それは、視界に入る道路の右と左の世界のコントラストであり、沖縄と日本と米国の三者の関係性の衝撃の真実である。左側に見える沖縄の商店や民家は小さくて古い。狭いところに家屋が密集し、頼りなく、くっつきひしめいて人々が暮らす現実を想像させる。右側には金網の向こうにゆったりとした静かな空間が広がり、緑の芝生の中に白い宿舎が点在し、ときどき芝の上でパターゴルフを楽しんでいる。ここは日本ではない、日本にいる外国人と日本人の関係ではない、18世紀の中南米の原住民とスペイン人、19世紀の米国南部の黒人と白人の世界だと、そのことが直観で悟られて絶句させられる。


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by thessalonike5 | 2012-02-10 23:30
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