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本と映画と政治の批評
by thessalonike5


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地震報道を反中宣伝で塗り潰す日本のマスコミと掲示板の狂躁
地震報道を反中宣伝で塗り潰す日本のマスコミと掲示板の狂躁_b0090336_12421165.jpgマスコミの反中プロパガンダが凄まじく、テレビのニュースが地震災害報道なのか中国敵視宣伝なのかわからなくなっている。テレビ朝日の「報道ステーション」だけでなく、NHKの「7時のニュース」も同様で、目の前で膨大な犠牲者が出て中国全土が悲嘆と焦燥の中にあると言うのに、報道の視線や口調には被災者である中国国民に対する同情や思いやりがなく、逆に中国に対する冷視と猜疑ばかりが際立っていて、視聴者である日本の国民に中国に対する嫌悪と不信を増幅させる内容になっている。これはフラットな地震災害の社会報道ではなく、地震災害を利用した政治的な反中プロパガンダのシャワーだ。現在の日本の刺々しい反中世論の空気は、3年前の反日デモのときよりも深刻で甚だしく、6年前の北朝鮮拉致問題の状況と同じほど毒々しく、強い敵意と反感の圧力が高まっている。



地震報道を反中宣伝で塗り潰す日本のマスコミと掲示板の狂躁_b0090336_12422715.jpgネット右翼の巣窟である2ちゃんねる掲示板では、「中国人がいっぱい死ねば地球は平和になる」などという読むに堪えない卑劣で悪質な書き込みが氾濫し、中国の国家と国民の不幸を面白がって囃したて、共産党支配の天罰が下ったと狂喜乱舞している。中国を卑しめ傷つける下劣な言葉を吐き散らかしている。まるで公園のホームレスを襲撃する暴力少年のようだ。こうした粗暴で悪辣な反中右翼のネット言論を煽っているのがNHKとテレビ朝日の中国報道であり、およそ公正中立とは無縁な、極端に反中的なメッセージがテレビを通じて溢れ出ている状況にある。昨夜(5/14)の「報道ステーション」では、中国が日本からの救助人員派遣を断った件を取り上げ、「強権国家だから」だとか、「軍関係の施設を見せたくないのか」などと無用な方向に話題を振り向け、加藤千洋やゲストの目黒公郎に執拗に同調を求めていた。

地震報道を反中宣伝で塗り潰す日本のマスコミと掲示板の狂躁_b0090336_12424093.jpg誰が見ても意図的な反中プロパガンダであり、正常な地震報道とは言えない。古館伊知郎の執拗で愚昧な反中コメント要請に嫌気がさした加藤千洋は、少し強い口調で「今はそれどころじゃないんでしょうね」と繰り返していた。言外に「いい加減にしろよ」と釘を刺しているのは明白だった。古館伊知郎がここまで精力的に「報道ステーション」を反中プロパガンダの情報工作に利用できるのは、朝日新聞と電通のバックアップがあるからと、それ以上に、今回、あのNHKがテレビ朝日以上に激越な反中報道に徹しているからである。5/14の「7時のニュース」では、画面のバックいっぱいに五星紅旗を棚引かせた映像で、中国共産党が今度の地震報道について人民解放軍が被災地で英雄的に人命救助している姿を国民に広報するよう指示した件を、言葉の一字一句を文字入りで強調して報道していた。これは北朝鮮中央テレビの発表を見せるときと全く同じ手法だ。

地震報道を反中宣伝で塗り潰す日本のマスコミと掲示板の狂躁_b0090336_1242527.jpgこういうNHKの中国報道を見るのは初めてである。NHKはすっかり変わった。あれほど日中友好の立場で活躍していた報道機関が、この変わりようは一体何だろう。古森重隆が経営委員長になっただけでこれほど極端に親中から反中へ報道姿勢が一変するのか。「ニュースウォッチ9」のキャスターも国民に人気のあった伊東敏恵が外され、長野聖火リレーを拒絶した軽薄な青山祐子が後釜に座った。「ニュースウォッチ9」は見ていない。中国が日本の緊急援助隊派遣を辞退した件で、NHKもテレビ朝日も、独裁国家である中国が外国に対して何か隠そうとしているのではないかというネガティブな見方で報道している。これは歪曲報道であろう。日本のテレビ局はこれでもかというほど大量の取材人員を四川省に送り込み、継ぎ目もなく現地からの震災報道で放送を埋めている。これほど夥しい数の日本の報道陣を現地に入れさせて、一体どのような情報を隠そうというのか。

地震報道を反中宣伝で塗り潰す日本のマスコミと掲示板の狂躁_b0090336_14563050.jpg5/14のテレビ朝日では、成都と都江堰と綿陽から一人ずつ計3人の現地報道体制だった。NHKも成都と綿陽から一人ずつ現地レポートがあった。中国が日本の緊急援助隊の受け入れを渋った理由は、現地の道路事情もあるが、加藤千洋が言ったとおり、「それどころじゃない」というのが本当のところだろう。到着した日本の援助隊を誰かが応対して案内しなくてはいけない。中国語のできる隊員はほとんどいないだろうし、現地には英語や日本語のできる人間は限られていて、救助行動の指揮命令や意思疎通で解放軍の兵士たちと齟齬や摩擦が起きる懸念もある。中国に行った人間は知っているが、中国では(日本以上に)英語は通じないのである。内陸部ならなおさらだ。共産党が中国の報道機関に指示を出した件についても、中国の事情を考えれば、それを不当に独裁国家の表象としてあげつらい、批判の矛先に据えて反中世論を描き立てる材料にするのは間違っている。中国には中国の政治体制がある。それは中国自身も認めているとおり発展途上国の政治体制だ。先進国ではない。

地震報道を反中宣伝で塗り潰す日本のマスコミと掲示板の狂躁_b0090336_12431743.jpg例えば、インドネシアやフィリピンで大きな地震が起こっても、震災現場の生々しい映像は政府が一元管理して、国民全体が救援と復興に向けて一丸になるように、そして民心を不安定化させないように、当局が撮影した映像の編集と配信をコントロールするだろう。ミンダナオ島で大地震が起きたなら、フィリピン政府は救援活動と同時に治安問題に対策を練る必要があり、イリアンジャヤで大地震が起きたなら、インドネシア政府は外国のメディア(特に豪州)の取材と報道に対して神経質になるだろう。情報は政府の手で一元的に管理され、今回の中国と同じかそれ以上に統制されるに違いない。カシミールで地震が起きたときのインド政府も、南部4県で地震が起きたときのタイ政府の対応も同じだろう。日本でもそれは同じで、非常時においては、政府が情報を管理して流言飛語を抑止する必要があり、現地の人々の人権を侵害する報道や、無責任な言葉で被災者の心を傷つける報道にはガバメントが規制をかけなくてはいけない。風評被害から被災地と周辺の住民を守らなくてはいけない。

地震報道を反中宣伝で塗り潰す日本のマスコミと掲示板の狂躁_b0090336_1302083.jpg日本のマスコミは、中国のネットの匿名掲示板に過激な日本批判が書き込みされたときは、まるで鬼の首を取ったように言い立て、中国のナショナリズムの高揚とそれに対する警戒と不信を日本の視聴者に植えつけ煽ろうとする。だが、日本のマスコミが見なければならないのは日本のネットの匿名掲示板ではないのか。日本のマスコミは2ちゃんねる掲示板の粗暴な反中ファナティシズムの洪水と沸騰を完全に無視している。2ちゃんねる掲示板は日本国内最大のネット掲示板である。興奮して騒いでいるのは中国の方で、自分たちは冷静に相手を見ているという「自己認識」は間違いだ。むしろ日本の方がネットだけでなくマスコミまで含めて反中一色で発狂状態にある。日本のマスコミは2ちゃんねる掲示板の異常な右翼反中狂躁をなぜ正面から報道しないのか。現実には、古館伊知郎やNHKの偏向歪曲報道がネット右翼を勢いづかせ、彼らの下劣でファナティックな罵声と咆哮に自己正当化の根拠と確信を与えている。NHKは日本の世論を中国との冷戦に誘導する気なのか。どこまで際限なく転向するのか。

日本に住む中国の人々は、日本のテレビの偏向報道に対して、正式に代表者と弁護士を立ててBPO(放送倫理検証委員会)に抗議提訴するべきで、CNNに対して講じたのと同じように裁判所への提訴も真剣に考えるべきときである。現在の日本のマスコミの反中プロパガンダのシャワーは、第四の権力による戦争挑発の扇動であると同時に人権侵害の幇助行為だ。今日も二つの読者からのメールを紹介する。
地震報道を反中宣伝で塗り潰す日本のマスコミと掲示板の狂躁_b0090336_13629.jpg
≪名前 : blue_cat  性別 : 女≫

いつもブログを拝見させて頂いてます。

今報道ステーションを見ていますが、こんな時まで中国および中国政府批判を繰り返す報道に怒りを覚えます。日本で大地震が起きたときの日本政府の対応や日本のマスコミ報道も似たような物だと思うのですが。

今日も古館一郎は中国批判に一生懸命でした。スタジオに呼んだ専門家や加藤コメンテーターから自分と同じ批判意見を引き出そうと必死になっていて呆れました。

彼は「一党独裁」とか「独裁国家」というフレーズが好きで中国報道する時は必ずといっていいほど口走っています。そのくせロシアとかには強く言いません。日本もある意味自民党の「一党独裁」ですが、それも無視です。

ブログ主さんは今日(5/14)の報道を見てどう思われましたか?

今の日本の報道はおかしいと思います。ニュース番組だけじゃなくワイドショーでまで毎日毎日中国批判に必死すぎ。まるで国民を洗脳するかのようです。古館、勝谷、青山は画面から消えて欲しいです。政治にしても報道にしても他国に文句を言ったり批判できるほど日本が素晴らしいとは思えません。
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≪名前:hoshino  性別 : 男≫

こんにちわ。留学生からの方のメールを読んで私もただただ悲しくなります。ひたすらに悲しいです。

ニコニコ動画という動画投稿サイトがあります。youtubeと異なりアカウントを取らなければならないので少し面倒ですがそこに反中親チベットの動画が山のように投稿されることがあります。若い人に人気のある場所ですのでその効果は絶大でしょう。

たとえば友人がそのような所で毒されてしまってそれを理路整然と世に倦む日日の言葉もお借りして何回も説得して漸く親中とまでいかないまでも何とか中立にもってこれたかなと思ったりするのです。しかし古館氏や朝日は結局電通やその背後にいる米国の意思を受けて巨大なプロパガンダを行っているのですからそれに個人で抵抗しても砂塵に水を撒くが如きです。でもやるしかないです。恐怖の種、日中友好を破壊する種が芽を出さないように、その発芽を少しでも遅らせられるように、です。

多くのエントリーを書かれているのですからthessalonike4様と意見が異なる部分もあります。しかしきっこのブログでさえ親チベットの姿勢が窺われる中、私が望む中国へのアプローチに最も近いのは世に倦む日日しかありません。応援します。新潟3区の有権者が病床の田中角栄をトップ当選させたように、執拗に執拗に応援します。ここだけがまともです。ガス田を差し出せとは言わずに日中友好を説くのです。ネットウヨクの罵詈雑言である売国奴は絶対に当てはまりません。言わせません。
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【世に倦む日日の百曲巡礼】

1992年の 森高千里 の 『私がオバさんになっても』。

いわゆる元祖アキバ系と言えばいいのだろうか。
あの頃、バブル全盛の頃、秋葉原の街を歩くと、
電気店の前にせり出した大型テレビで必ず森高千里が踊るビデオを映していた。

「クリームレモン」とか、そういうロリータな猥褻プロダクトに20代から30代の男が群がって、
私はどうしてもその雰囲気と市場の感触になじめなかった。
あれは何なのだろう。特に理工系の男だけの性嗜好でもないと思うが。



高度情報化社会で未熟なまま畸形化して凝固した日本の男の精神と性。
そこへ供給する商品。そんな感じ。
エンジニアとオタクの街の秋葉原にはそういうイメージがある。

by thessalonike5 | 2008-05-15 23:30 | 震災とプロパガンダ
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