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現役復活する「日本軍国主義」のターム - 中国の変容
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昨日(9/16)のTBSサンデーモーニングでの中国の反日デモに関する報道はよかった。第一に、河野洋平が「かつての自民党には護憲派もいたのに、今の自民党は改憲派ばかりで、保守の中の『右翼』になり、ずいぶん幅の狭い政党になった」と発言したことだ。ようやくマスコミの議論で「右翼」の言葉が出た。この河野洋平の言葉は、中国や韓国の日本批判に根拠があることを国民に考えさせるもので、タイムリーで当を得た指摘である。そしてまた、「保守」と「右翼」の二つの言葉の違いについて、二つを区分けする概念について、基準となる常識的な線を示したものでもある。河野洋平の説明は正しく、以前の保守の一般像を想起させるものだ。昔の自民党には宇都宮徳馬や鯨岡兵輔がいた。宮沢喜一がいて、保守本流をリベラル・ハト派の意味で縁取っていた。保守の中にリベラルを包含させ、保守の幅を広げ、右翼とはくっきり異なる政治表象を形作っていた。そこに自民党の安定感があった。第二に、浅井信雄による「報道ナショナリズム」への批判である。尖閣問題の報道について、日本のマスコミが反中感情を煽っている点を問題視するコメントだった。第三に、関口宏による、両国首脳は問題を解決するべく早急に話し合いせよという提言である。この言葉には大いに膝を打たされた。そのとおりだ。何で、この関口宏の正論を率直に言う者がマスコミの中にいないのだろう。
by thessalonike5
| 2012-09-17 23:30
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