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プロ政治家集団の民主党 - 菅・小沢・鳩山の三方一両損
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不信任案否決の政局劇が終わった昨日(6/2)の夜、報ステの三浦俊章は次のようにコメントした。民主党の出発点は市民政党だったのに、いつの間にか政治家のプロ集団となり、国民とのパイプを喪失している。そのため、一般の期待や要望から遠くかけ離れたところで不毛な政局をやっているのだと。この指摘は、一見、昨日の騒動の総括として正鵠を射た言葉のように聞こえるが、実は間違った見方である。そうではない。逆だ。民主党は結党の原点からプロ政治家の集団であり、プロ政治家が寄り集まって権力奪取のために結成された政党である。そもそも、理念や綱領を脇に置き、政権を獲るという一点を目標として結党し、ひたすら政権交代を追求することで存在を維持し拡大してきた政党に他ならない。永田町のプロ集団たることが民主党の本来性であり、永田町から離れた地域や職場に活動拠点や存在理由を持っていない。それは、民主党の幹部の来歴を一瞥すればよくわかる。菅直人も小沢一郎も、政治家以外の職業の経験がない。前原誠司や野田佳彦や原口一博ら松下政経塾組は、大学を出たときからプロの政治屋として歩んできた者たちだ。民主党には結社の理念はなく、あくまで「政権交代」が唯一の看板で、日本の政治を二大政党制の体制にすることが党の使命だったのである。だからこそ、彼らのイデオロギー的本質は、後房雄の『政権交代のある民主主義』と山口二郎の『政治改革』によって検証され確認される。
by thessalonike5
| 2011-06-03 11:38
| 東日本大震災
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