本と映画と政治の批評
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2008年の10大ニュース
b0090336_18153828.jpg今年も大きな事件が多かった。私の第1位は、4月1日に起きた八戸の小4男児殺害事件である。当時9歳の男の子が母親に首を締められて殺された事件。記事にも書いた。この子は抜群の詩才があり、2年前の小学校2年生のときに書いた「おかあさん」という作品で晩翠わかば賞の佳作を受賞、今年2月には「ぼくはガーデニング王子」という作文で全国小中学校作文コンクールの文部科学大臣奨励賞を受賞していた。心がやさしく、感受性が豊かで、写生が上手で、イマジネーションする精神の弾力が素晴らしく、そして文学的表現の何たるかを知っている子だった。二つの作品を読んだだけで文学的才能に感嘆させられる子だった。優秀な国語の教師が百点をつける詩とか作文とは、まさにこういう創造性である。この殺人事件について続報はなく、背景や真相を追い求めようもない。裁判はどうなっているのだろう。母親はどのような動機の供述をしているのだろう。記事の上に掲げた写真は、この子の小学校の図書室で、おそらく彼はここで多くの本を読んでいた。



b0090336_18162827.jpg第2位は、2月11日に起きた足立区の一家無理心中事件で、52才の父親が49歳の妻と85歳の母親をナタで切りつけて殺し、自分も腹か首を刺して死んだ事件。この事件では15歳の二男も襲われ、両手首切断と後頭部陥没の重症を負っていた。両手首切断の理由は、正面から頭を割られそうになったのを咄嗟に素手で防御したためではないかという見方があった。理由は経営していた町工場の事業が行き詰まったため。この一家にはもう一人18歳の長男がいて、報道の記憶では、確か、凶行の当日が長男の大学受験日で、そのため一人だけ外出していて助かった。父親が、この長男だけを道連れにせず残したとのだという説も流れた。町工場の経営の問題を除けば、一家は仲のよい普通の家族で、凶行の前夜も父親には特に変わった様子はなく、普段どおり皆で夕食の卓を囲んでいたと伝えられた。父親が趣味でバンドをやっていて、ビートルズを演奏していたという話もあった。気になるのは二男の容態で、無論、何の続報もない。回復していれば、兄と障害者になった弟が二人残されたことになる。

b0090336_1817073.jpg第3位は、1月29日に起きた藤沢の母子無理心中事件で、11階建てマンションの屋上から、33歳の母親が6歳と3歳の二人の息子を投げ落とし、自分も飛び降り自殺して死んだ事件。冷たい寒風が吹く高い屋上に立ったとき、二人の息子は心中のことを母親から聞かされていたのだろうか。おそらく母親は、6歳の子供の方から先に投げ落としたに違いない。一瞬の出来事だっただろうが、「作業」全体の手間と言うか、物理的な抵抗が小さくて済むように。この母親は精神的に不安定で治療を受けていた。ここ数年、貧困に苦しむ母子家庭で、若い母親が心の病気を発症している事例が多い。八戸の小学生殺人事件もそうだ。第4位は、1月28日に起きた仙台の一家無理心中事件で、53歳の父親が妻と3人の子供を襲い、45歳の妻と14歳の二女が刃物で切られ絞殺されて犠牲になった。22歳の長女と21歳の長男は刃物で刺されて重傷を負ったが、逃げて命は助かっている。最初に報道されたところでは、父親は失業中の身の上を隠すために、サラ金から借金をして家族の前で平静を装い、借金を返せなくなって凶行に及んだという深刻な説明がされていた。

b0090336_18173652.jpgこの事件は続報があり、裁判が始まっていて、父親は「仕事をせずパチンコに明け暮れ、借金を重ねた事実の発覚を恐れ、犯行に及んだことは身勝手かつ思慮浅薄」と判決で指摘されている。中学3年の二女は、確か、当日が高校受験だったような記憶がある。足立区の父親と仙台の父親は年齢が同じ世代で、やはり、何事かを考えさせられる。この世代は基本的に精神が弱い。ネットを見ていて、この世代の男と思しきあたりで、「鬱病のようです」とか、「鬱がまた再発しました」という話をBLOGで書く者を頻繁に見るようになった。メンタルヘルスに不具合を負った50男を屡々見かける。この世代は、日本が高度成長のときに少年時代を送り、何不自由なくぬくぬくと育ったため、社会環境が激変して生き難い時代になると、途端に適応障害を起こして精神を蹲らせる特徴がある。この上の世代、団塊の世代は、戦後のモノの無い時代に育ち、ひもじい少年時代を送っていて、人口の多い同世代の間でガツガツと競争して他人を蹴落とし、自分だけ強引に生き伸びる術を知っている。大学紛争で暴力を振るいまくって平然としているのもこの世代だ。その下の世代、現在50歳前後の世代というのは、ひ弱で、時代と周囲に甘やかされて生きてきた。

b0090336_18181151.jpg第5位は、これも八戸だが、1年前の1月9日に起きた八戸母子殺害事件で、18歳の長男が、43歳の母親と15歳の二男と13歳の長女の3人をサバイバルナイフで刺して殺した事件。長男の異常は以前からで、二男は周囲にいつか兄に殺されるかもしれないと不安を漏らしていた。母親への異常な憎悪があることが窺われるが、真相を開明した続報はない。事件が起きた当初は大々的に報道され、週刊誌やワイドショーで大きく取り上げられたが、その後にあまりに多くのショッキングな事件が起きたため、われわれはすでに八戸の事件を忘れかけている。昔はこのような事件は起きなかったが、起きれば、半年でも1年でもずっと真剣に議論され、ノンフィクション作家が調査して本を書き、報道番組の年末特集のテーマとなって追跡取材の結果が報告されていた。今は、ワイドショーでも、何かくだらない心理学者が出てきて、その場かぎりの無意味な話を垂れて、それを瑣末な(電波芸者と呼ばれる)コメンテーターが適当にくっちゃべって終わりになっている。何の問題解明にもならない。誰も真面目に問題を考えない。ネタなのだ。事件はネタにされているのだ。情報商品なのだ。真面目な議論ではない。全てがネタと視聴率。

b0090336_18184731.jpg第6位は、6月8日に起きた秋葉原通り魔事件。本来はこの事件が2008年に国内で起きた最大の事件なのかも知れない。この事件についても続報がない。3月にJR常磐線の荒川沖駅で無差別殺傷事件が起き、3か月後の6月に7人死亡10人負傷の大事件が秋葉原で発生した。3か月後の9月にも起きるだろうと言っていたら、例の大阪での個室ビデオ店放火事件が10月1日に起き、15人が死亡10人が重軽傷の大惨事となった。それから3か月後の12月には、今度は事件ではなく、企業による無差別大量派遣切りが起き、師走の寒空に数千数万の失業者が放り出される事態となった。大阪個室ビデオ店放火事件の犯人の男は46歳で、やはり問題の世代に該当する。この男は、松下電器の希望退職で1千万円を手に入れ、しかも実家の住宅の売却で5千万円を手に入れながら、ギャンブルとキャバクラで使い果たし、サラ金に借金をし、最後は生活保護受給者になっていた。加藤智大と違って同情はできない。放火による無差別大量殺人で死刑が妥当だろう。加藤智大について、できれば、私は公判を追いかけたいという望みを持っている。そして、事件の後に次第に情報が隠蔽されて行った、事件と派遣の関係を浮かび上がらせたいと考えている。弁護団と検察の方針にも注目される。

b0090336_18192076.jpg第7位は、3月25日に起きた岡山駅ホーム突き落とし事件。大阪の無職の18歳の少年が、何の関係もない岡山県の38歳の職員を「誰でもよかった」と言って突き落とし、山陽線の電車に轢き殺させた。18歳の少年は成績優秀だったが家に金がなく、父親に大学進学を諦めるよう言われ、父親と社会に反発して凶行に及んだ。この事件の父親も50男で、足立区や仙台の事件の父親と同じ世代だ。父親は事件後すぐに出てきて、謝罪会見をやり、言葉はしっかりしていたが、少し引っ掛かるものを感じさせられた。母親という人間は出て来なかった。中学校でいじめを受けていたという情報もある。キレやすい性格だったとも言われている。どのような父子関係だったのだろう。第8位は、4月26日の長野聖火リレー。第9位は、11月5日のオバマの米大統領選挙当選とその夜にシカゴで行われた感動の歴史的名演説。最後に、第10位が、11月7日の筑紫哲也の逝去。1935年生まれで73歳の死。今ほど筑紫哲也の存在が日本に必要なときはないのに、そういうときに天は人を奪い去って行く。1996年の司馬遼太郎がそうだった。筑紫哲也と同じ73歳。バブルが崩壊して混迷する日本の、当時の最高の思想的指導者であり、生きていれば、相当に違った日本になっていた。天が日本に「早く滅びよ」と言っているように思えてならない。

今、日本の思想的指導者は、敢えて言えば、天皇陛下と皇后陛下のお二人である。自由な発言を禁じられている二人が、現在の日本の精神的支柱になっている。天皇陛下は1933年生まれの75歳、皇后陛下は1935年生まれの73歳。筑紫哲也と同じ年。この世代の人が、まるで働き盛りのように現在の日本を支えている。がんなどの病気になり、その病気を克服しながら、現役で活躍している。

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by thessalonike5 | 2008-12-30 23:30 | その他
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